「特許費用シミュレーター」機能により、パテントファミリーに関わる費用を計算し、予測することができます。

特許費用シミュレーター


このシミュレーターでは、選択した展開国シナリオと費用モデルに基づいて、ファミリーの累積コスト表示と、グラフの下にある特許ごとの詳細を表示することができます。さらに分析するために、データをエクセル形式でエクスポートすることもできます。


典型的な使用例:

  • 展開国決定前の意思決定:数回クリックするだけで、その特許ファミリーの生涯累積コストを見積もることができます。
  • 教育ツール:知財の専門家でなくても、出願シナリオによって発生する平均的なコストを簡単に示すことができます。
  • 放棄前の意思決定: 既存のファミリーをシミュレーションし、そのファミリーを存続させるために必要なコストを迅速に見積もることもできます。

特許費用シミュレーター オーバービュー


どのように機能するのか? この優先日および費用予測エンジンで使用される統計(=費用見積もりと特許までの見込み期間)に基づいて、システムはこのファミリーの予測コストを計算します。


優先権情報 : 

  • 出願日: 優先権主張日=優先権主張特許の出願日
  • 国:その優先権主張の元となる管轄(国または機関)


展開国情報:

  • PCT移行からの展開:PCT手続きの中で選択した展開国(移行国)です(WOが自動的に付加されます)。
  • 国内への直接出願:パリルートからの展開国です(優先日から12ヶ月以内に出願された出願)。
  • EPバリデーション: このボックスは、優先国または展開先としてEP特許が選択されている場合のみ有効です。これらは、EP特許の付与後の各国での権利有効化手続です。複数のEP特許が異なるレベル(優先国、PCTからの展開または直接展開)で選択されている場合、展開に関連する費用は一度だけ(優先的に、まずPCTからの特許に、次に展開国に、最後に優先国に)適用されることに注意する必要があります。一般に、優先権出願は放棄され、展開国が残ります。


結果:

「シミュレーションの実行」をクリックすると、結果をグラフィック形式(累積コスト)と表形式で可視化することができます。表の上にマウスを乗せると、各数値の背景を詳しく見ることができます。


また、最初のシナリオに戻り、修正することも可能です。



:表には3つの費用見積もりが表示されます。「最大シナリオ」、「中間シナリオ」、「最小シナリオ」です。


これらの3つのシナリオは、管理 > 特許法タブで利用可能なカスタマイズ可能な表に従って計算されます。各見積もりについて、「メイン代理人費用」と「現地代理人費用」の列に、低い値と高い値を追加することが可能です(;で区切られます)。


  • 「最大シナリオ」曲線は、高い値を考慮したものです。
  • 「中間シナリオ」曲線は、高い値と低い値の平均を考慮したものです。
  • 「最小シナリオ」曲線は、低い値を考慮したものです。


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